病院紹介
院長挨拶
病院紹介
令和8年度より院長に就任した本村啓介と申します。九州の福岡市に生まれ育ち、50歳を過ぎるまでほとんど福岡県と佐賀県で働いてきましたが、縁あって赴任した岩手の美しい自然、豊かな文化、やさしき人々に囲まれながら、この地でこころ病む方たちのために働けることを幸せに思います。
こころの問題が起きる場面は身近なところにあります。幼稚園や小学校の段階で他の子どもとふるまい方が違っていたり、思春期に行動化が目立ってきたり、就職すると職場で適応できなかったりします。アルコールやギャンブルへの依存、妊娠・出産に伴う女性のメンタルヘルス、老年期での認知症といった問題についてもよく知られているでしょう。学校や職場、保健所など、地域の団体や組織には、問題に対応するための仕組みが備わっているのですが、これらの団体や組織とつながって、こころの健康を後方から支援するのが、わたくしたち専門家の役割です。
精神医療の地域移行が進行するなか、精神科病院に求められるのは、より高度な精神医療です。当院では、医療観察法病棟で標準化されている多職種チーム医療、多様な対応ができる精神科デイケア、成人発達障害の診断、クロザピン療法、修正型電気けいれん療法、精神科救急における包括的暴力防止プログラム、さまざまな依存症に対する治療プログラムや自助グループ、理学療法士による身体リハビリテーション、尊厳に配慮した認知症ケア、重度心身障害児に対する専門的療育といったものを、日頃から実践しています。
当院は自然豊かな病院です。中庭ではリスが遊び、雪の上にはウサギが足跡を残し、初夏には木立の中でカッコウやホトトギスが歌うのですが、敷地内を歩いていると、子どもの頃に読んだ「セロ弾きのゴーシュ」を思い出しました。ゴーシュは、いつのまにかセロの演奏が上手になっていたのですが、さまざまな経緯でここにやって来た方たちが、森の動物たちに見守られながら、いつのまにか元気になっている――そのような病院をつくりたいと、わたくしは願っています。
独立行政法人国立病院機構 花巻病院
院長 本村 啓介